月収52万円のサラリーマンが億ションを買ったら返済出来るか?

あてにしていた貯金箱を開けてみるとその中身は殆ど食い尽くされた後だった・・・。なんてことがありませんように。

サラリーマンは億ションを買ってしまったら返済できるのか。

仮にABEくん(会社員)としましょう。
わたしにも守秘義務がある。これから出てくる数値などは一部加工しています。

彼が昨年、沖縄県の西海岸に建築された海のみえるマンションを買ったのだが現在、その返済に苦しんでいるという。忙しいわたしは渋々彼の相談に付き合うことにした。

読者さんはどう感じますか。
一緒に考えてみてください。
サラッといきます。

ABEくん
上司にはあまりものを言えないごく普通の中年サラリーマン。還暦を過ぎているけど。
ただ、親の七光りってヤツで住宅ローンが通ってしまう。(凄い)
頭金なし、フルローンで返済期間が40年で総額9,280万円
月々元利合計で19万円の返済(そもそも返せるのでしょうか)

彼の月収は52万円ちょっと。
実は会社に内緒で副業もしていて月に5万円は稼いでいる。

生活費の内訳はこんな様子だ。

・ABEくん本人が体が弱く、お医者さんにかかりがち。またご両親の医療費・・・どころか生活費も工面している頑張り屋さん。その金額が月で28万円

・また実家も古いので台風がくるたびに補修を繰り返す。月にならすと平均5万円

・子供たちは内地の大学に通っているのでその仕送りが月に13万円

・ABEくんの奥様が治安が悪くなったから心配、とセ◯ムに月4万円のプレミアムコース依頼

・その他、食費、通信費、娯楽で月に15万円の支出だそうです。

ここで暗算が得意な方はすぐに首をひねったでしょう。
収支が合いませんのでまとめてみます。

+ 収入は月額 57万円(52+5)
△ 支出が月額 84万円(19+28+5+13+4+15)

ヤバイですね、
毎月27万円の赤字です。
実はこれ、億ション買わなくても収支が合いませんでした。そのうえに億ションなんて買ってしまって・・・。

ではどうしているのかと聞いてみると、今回は取引先などに頭を下げて300万円超をなんとか工面し回したそうです。

いやいやなんともタイトな。
というか至急、支出の見直しが必要なのはいうまでもない。

するとABEくんはなんとか上司に直談判し、2019年10月から少しだけ給料があがるそうです。良かったですね・・・と思いきや奥様から衝撃のひとことが!

「時期を同じくして一番下の子の学費も同じくらい上がるのよ」

さて、あなたがFPでしたらどこから手をつけましょうか。
利益が出るならマンション売っちゃいましょうか。
当面は親から相続した財産を少しずつ売却し借金の返済、学費等にあてていくようです。

わたしはどうすることも出来ず、
そして申し訳ないが自分ではなくて良かったな、と思わずホッとしてしまう。

これが我が日本国の家計簿です。

さて、上記のABEくん。

答えはもうお分かりですね、
昨日閣議決定された日本国の2019年度予算案を金額、内容をできる限り家計簿に近くしてみました。

マジ?
マジなんです。

どうやってこの借金を返しましょう?
自転車操業もいいところ。

税収を上げる?
自己破産?
国有財産を売却する?

※ ゆうちょ銀行の貯金限度額倍増(1,300万円→2,600万円)は過疎地の利便性があがる、などもっともらしい理由ですが将来、ゆうちょ銀行株を高値で売却したいがためです。(親会社は日本郵政、でその親が財務省)地方銀行の未来はますます厳しいでしょう。

国有財産がどこにどれだけあるのか、その評価がどれくらいか。
わたしなんぞにはサッパリ分かりませんが、
フタを開けたらこんなこと・・・↓
になっていないことを祈るしかありません。

他人のふり見て我が振りなおせ。

さて、わたしたちはどこから守っていきましょうか。
たとえ無一文になっても動き、稼ぐことが出来るようカラダを鍛えましょうか。次に思考かな。

※-ひふみ税理士の近況-

今日は冬至でしたが沖縄の最高気温は25度。
プールで泳いできましたが最高の天気。
メリー・クリスマス!という感じがまったくしない。