税理士試験の受験生へ〜あえてルーティンを崩し本試験へ挑もう!


-ひふみ税理士の近況-

・那覇市国際通り。毎週日曜は12時〜18時までは
トランジットモールということで一般車両は通行止めに。
ただ照りつける沖縄の太陽。歩く人もまばらです。

・本日、十人十色の「ひとり税理士」という生き方を読み終えて
→わたしも書きたいな、と思い今後ブログで「ふたり税理士」
という生き方
を書いていく事を勝手決める。

サッカーよりもハードな戦い!税理士試験!!

今年も近付いてきました。

第68回税理士試験

わたしが最後に苦戦した「相続税法」は
8月8日(水)12-14時の例年通り。

税理士試験は120分間の戦い!

W杯サッカーでも90分

「自分はサッカー日本代表よりもハードなものに挑むんだ!」

そう自分に発破をかけてテレビの前のW杯に夢中になっていた
試験に挑んでいた事を今でも思い出します。

税理士試験にはこう挑め!

プロフィールにもあるように

税理士(登録名)大城 由香おおしろ ゆか 写真(右) 又の名を→ 酒井 由香沖縄県南風原町出身 税理士  酒...

相続税法だけで10回(自称日本一)もの不合格通知を
受け取ったひふみ税理士♂のメッセージですが、

敗軍の将、兵を「語る」

勝手書かせて頂きます。

完全なる言い訳ですが10回以上も落ちたのは
ただただ仕事が面白くハマってしまったからです。

覚悟を決めた最後の合格年度は受かるべくして
受かったという自負がありますのでその年に感じた事、
それまでは失敗していた思い当たる節をまとめてみました。

簿記・財表・消費税の同年受験は避ける

2年、5科目合格!

受験専念であれば不可能ではないと今でも思います。
※あくまで受験専念の場合です。現行制度を鑑みますと
お仕事をされている場合は1科目受験をオススメします。

受験科目以上に合格することはないので目標は高く
していてなんらデメリットはないでしょう。

わたしが通った大原簿記札幌校では実際に2年5科目
合格者がいましたので「イケるもんなんだな」なんて
軽く思っていました。

そんなノリでしたので初年度は、

簿記論・財務諸表論・消費税の3科目を受験します。

2000年の事ですがまだ覚えています。
本試験、同日3回目の受験科目→消費税

※科目2時間、1日6時間も試験です!

手が(簿記・財表で書き過ぎて)疲れてスピードが
圧倒的に落ちました。もちろん不合格です。

大原講師を悪くいうつもりは毛頭ありませんが
同日試験3科目は控えるべきでしょう。

今なら簿記論、財務諸表論、相続税法、を選びます。

で、2年目に法人税、消費税。

ボリューム的にも内容もバランスが良いと思う。

そして保険で3年目。

わたしは途中「逃げ」で固定資産税を選択しましたが、
実務では使わないので当初ミニ税法は選択肢にありませんでした。
※実務では印紙税をよく使います。あと登録免許税。酒税て…

もし、贅沢にも受験に専念する事が出来るならば、
わたしは2年5科目、充分可能だと信じています。

選択肢に残して頂ければ。

なお、税理士事務所への入社は俄然、
3or4科目合格時がオススメです。

器の小さい偉そうな先生がまだまだ多いこの業界。
間違って5科目取得後に就職活動をしようものなら
独立を警戒されて入社出来ない、または良い仕事が
回ってこない可能性が非常に大きくなります。

これをするな!「答案用紙に鉛筆で書き、消ゴムで消す」

こんな事やっていませんか。

絶対ダメです。

「コピー代かかるから・・・」

わたしが何人かに時間の無駄だよ、コピーすれば?
と言っても聞いてくれません。

今ならiPadProに解答用紙をスキャンして
ApplePencilを酷使しているはず。

理論問題は「頭出し」を徹底する

ひふみ税理士♂は自他ともに認める計算王

簿記論と法人税法(計算)は特に復習せず一発合格。
右脳だけは良く出来ているようです。

ただ人には得手不得手がありまして、わたしは
左脳が退化しているようでどんなに時間をかけても
理論を全く覚えることが出来ませんでした。法人税は
たまたまヤマを張った問題がでたという奇跡。

ヤマを張るなんて絶対マネをしてはいけません!
※ただし直前3日間を除く


答練なんかでも理論問題時に「覚えたつもり」でも、
いざ書こうとなると何度も、いや毎回手が止まりました。

そこで歯をくいしばりやってみたのが理論各条項の「頭出し」

最初の一行さえ書ければあとはなんとなく書くことが
出来るようになりました。

そして試験直前は「頭出し」を1日2回は行いました。

間違った問題を残す、解けたら後は捨てる

直前答練が続くと、予備(復習)問題が溜まっていきます。

マメに復習する!

これが王道です。
日中お仕事をされて、1年1科目の場合はこれもありです。

ただし、受験専念で2科目、3科目受験の場合。

普通、処理できず溜まっていくのでは?
わたしは当時から書類が増えていくのが嫌いだったので
なんなく解けた問題は思い切って捨てていきます。

そして間違った問題(箇所)だけを残し、あえて正答を
忘れた頃にそこだけ解き直す。

で、そこで解ければやっぱり用紙は捨てて、
解けなければ上記の繰り返し。

試験3日前はほとんど問題用紙は残っていなかったです。

全国統一模試だけはTACも大原も受ける!

わたしは北海道時代は大原。

沖縄ではずっとTACで受講していました。

他の学校の様子は分かりませんがこの
どちらかで問題は無いでしょう。

ただ統一模試だけはこの両校どちらも受けましょう。
時間がなければ「理論」だけでも。
これだけでだいぶ安心するものです。

2時間の本試験、解く「順序」はこうする

自分のペースで!

まあまあ聞いて下さい。
あえて受験回数の多いわたしがオススメする方法!

それは、

→① 理論1(2)問目(書けそうな方)

→② 計算(すぐ出来るところ)

→③ 理論2(1)問目(怪しい方)

→④ 計算(怪しいところ)

の順です。

「よーい!始め!」

さぁ2時間が始まります。
焦る気持ちはよぉ〜く分かります。

が、ここはひとつパラパラめくるだけでも
良いので全試験問題をめくりましょう。

そしてどこが「解けそう」か判断します。
一番解けそうだ!という箇所を見つかれば
そこから攻めていきましょう。

もし、あなたがちゃんと勉強してきていれば「脳」とは
素晴らしいもので(わたしの左脳は退化してますが)解いてる
最中にさきほど軽く読み飛ばした問題を脳の奥底深く、
探し出してくれているのです。

するとその解けそうな問題を解いているうちに次の
答えを導き出してくれるものです!本当です。

なお、上記で理論→計算→理論→計算としたのは、
スピードも意識しての事です。

わたしは体力がないため理論を1時間通しで書くと
後半、格段に遅くなってしまいます。

この方法だと「あの問題解けたのに書けなかった!」
という悲劇がなくなります。

試験勉強中は毎年受験する

不思議なものです。

いままで何人もの受験仲間を見てきていますが、
1年でも受験をお休みすると90%の確率で

復帰されません。

特に男性(わたしはかろうじて復帰した残り10%の部類
そして合格まで10年超もかかる・・・)

「いやー今の職場入ったばかりだから今年はパスで」

聞いたことありませんか?
面白いものでこんなセリフを言う方って
仕事もキッチリしてなさそうなんですよ、笑

簿記学校では毎回「違う席」に座ること

あ、あの人、いつも後ろの端にいるいる!

こんな方も居ますよね。

その席が落ち着くんですって。

もし本試験がその席で挑めるのなら
わたしはそれが良いと思います。

でもこれは真似しちゃダメ。

本試験会場は毎年、微妙に様子が変わります。

試験会場の机だって2人席(誰もが端になる)だったり
3人席(正直、真ん中はキツイです)の場合だって。

クーラー直撃するかもしれないし、
全然あたらずアツいかもしれない。

運、不運は仕方がない。
諦める。それも運命。

そしてルーティンでは無いことに慣れる。

人生だって同じ。
今日と同じ日は一度たりともありません。

あと、これだけはいつも仲間内で話して意見が
割れるのですがわたしは耳栓等は一切使いません。
雑音も含めて外部環境を受け入れるようにしています。

電卓の音、
体臭、
香水、
隣の人の貧乏ゆすり、
なんともいえない負のオーラも含めて。

試験当日、電卓は2個持っていかない!

荷物はミニマム。
これがわたしのポリシー

電卓って壊れたことがないし、
仮に本試験の最中に壊れたらそれだけでパニックになるのでは?
そして慣れない電卓を使ってロクな事がありません。

それでも不安の方は普段から同じものを2個使いましょう。

ペンは芯が折れた事があるので同じもの2本使い、
色は「」を使いました。問題文と自分のメモ書きの区別が
付きやすいようにするためです。

わたしは鼻水が出やすいので予備の電卓よりも
ポケットティッシュが必須でした。

※最悪の最悪、会場の周りのみんな、電卓の予備もってますから笑

試験日前日は会場近場のホテルに泊まる

わたしが合格した最後の年。
試験会場まで車で5分もしないホテルに泊まる。
気付くのが遅かった・・・

最後に何度も受け続けた相続税法。
試験開始が12時正午

この時間帯、
サラリーマンのランチタイムに丸かぶり。
お昼ご飯はいつ食べますか?

わたしがことごとく失敗した過去数年。

当時は北谷町という街に済んでいまして
朝食を食べ車で1時間で試験会場。
沖縄の8月、お昼の1時間です。
会場ついただけで暑くてフラフラ…
そして軽くおにぎりなんて食べたら?

そう、試験開始1時間ほどで冷房も効いてきてzzz…

※初年度で気づけよ!と過去の自分を殴ってやりたい。

というわけで、
合格した年は近くのホテルに泊まり一番遅い朝食
(その中でも無難な食材をチョイスすること)をとり
lunch抜きで挑み無事合格しました。

ご褒美に試験の次の日は旅行を入れる!

1年に1回。

それも真夏の平日に。

周りの同僚、友人が楽しい人生を送っているように
みえてなりません。

そんな苦しいなか、試験を乗りきったんです!
次の日(とその次の日)くらいは贅沢しましょう。

人生にメリハリ、非常に大切です。

無味無臭の人間なんてお客様から指名されません!

大学院でもイイんじゃない?

それでも受からない場合、です。

わたしはなまじ3年で4科目に合格してしまったので意地を
突き通し(そのせいで10年超もかかる)てしまったわけですが
今なら絶対、大学院を選択します。

税理士登録出来れば弁護士でも国税上がりでも何でもアリです。

はっきり言って試験勉強は実務ではあまり役に立ちません。

法人税法試験「うち20,000千円は不相当に高額な役員給与〜」
なんて問題、100回くらいツッコミたくなります。

どうぞ「試験合格」にこだわり過ぎないように。

年を追う毎に「大学院上がり」の方も増えてきています。

最後にちょっとだけ格好つけて

試験勉強は簡単ではありません。
いまの若い方からすると特に長く感じるのでしょう。

でも、その後の人生にはもっと素晴らしい物語が待っています。
これだけは信じて伝えることが出来ます。

試験勉強も、人生も、
何かを変えて、新しい何かを取り組んでいく事が必要。

Challenge to break routine!

全国の頑張っている税理士の先輩たち(わたしも)は
本気のあなたを遠くからずっと応援しています!