事業承継の時期は誰にも分からない。生命保険に頼るのはやめよう。

現在でも未完成
1882年に着工して100年以上も工事が続くサグラダ・ファミリア

いまごろ天国のガウディはどう思っているのでしょうか。

A「しめしめ、まだ手こずっておるな、楽しみが尽きなくて天国冥利じゃわ」
B「(イライラっ)おい、若い衆たちよ、はよ完成させ!」

(わたしはAだと思う)

未来なんてほんと、誰にも分からない。

中小企業の社長は65歳で引退・・・する時代じゃない

90歳を超えてなおランクルを乗り回し、市民プールに通う我が祖父を筆頭にわたしの周りにいるジジイ(敬意を表し、この記事ではあえて「ジジイ」と呼ばせていただきます)たちはみな元気。

あぁ、こんなジジイばかりだと医療費の心配もしなくて済むんだけどな。
とこの時期、確定申告(医療費控除)を見ているとつくづく感じます。

さて、昨日の怪しげなセミナー話の続きですが、
会社経営者=代表者の引退時期はいつ頃が適切なのかについて。

わたしがこの世界に入った頃(15年ほど前)
ざっくりとしたイメージですが中小企業の社長は60〜65歳でリタイア、後継者にバトンタッチする、と言われていた記憶があります。

事実、当時の保険商品も60〜65歳がピーク(解約返戻金の割合が最も有利な時期)のものが多かった。

それなりに保険料を支払っていた社長たちはみな退職したか?

半分は「名ばかり退職」でした。肩書こそ代表がつかない(退職金支給の関係上、常勤はダメ)会長、顧問や相談役に変更するパターン。それでも役員退職金では税務署とよ〜く揉めます(笑)

次に多かったのが退職はせず、泣く泣く保険を解約するケース。
で、その頃には年齢が年齢なので新しい保険に入れなかったり、加入できたとしても条件が悪かったり=「結局、損をした」というパターンが半分。

つまり生命保険を絡ませ、タックスも含めたハッピーリタイアメントってわたしは見たことがない(笑) ※死亡退職金もハッピーだと思えないし・・・。

昨日も
現社長を先代、
ご子息を2代目、
その下を3代目としたグラフを用いて、

「先代が65歳で引退、この際に保険解約金を〜退職金に充て」
「2代目が◯歳になったときには〜」

誰がこの通りになりますかって。
2代目が継ぐって決まったワケじゃないし。
優秀な番頭さんが入ればその役員でも良いし。

あ、保険関係者の方が読んでいたら申し訳ないです。
保険が悪いと言うわけではありません。
保険は大切、必要です。

参考までにわたしが一番好きな商品はシンプルな掛け捨て保険。
医療保険は会社で入るな個人で入れ、がモットー。
返戻金、要らないです。

「返戻金のピーク」
みなさん、この言葉に踊らされていません?

曲がりなりにも中小企業を引っ張ってきた立派なジジイ、オヤジです。
退職、引退する時期くらい自分の気分で決めたって良いじゃないですか?

「え?いま解約するとオトクなの?だったら辞めちゃおう」

わたしはこういう社長をみたくない。

・息子が立派に成長した
・気力がなくなった
・仕事以外の趣味がみつかった
など、退職理由としてはそんなセリフが聞きたい。

まぁ、社長の趣味は「仕事」なので
お元気なうちはどんどん稼いでどんどん納税しましょう!

そして我々はそんなジジイたちをしっかり応援します。

-ひふみ税理士の近況-

・朝から商売をされている確定申告のお客様のところへ
・午後から確定申告作。昨日→freee、今日は弥生会計を使っている方を中心に。肌感覚で3倍は処理スピードが違う。(もちろん弥生が早い)