独立セミナーを開催し質問を受けて→税理士は担当先を引き継いで独立したらダメなのか。

なんば駅から徒歩数分、大阪市浪速区の貸会議室にて

スペイシーで探しましたが(最近から利用しています)、都会の貸し会議室は設備が整っていますので①MacBook、②ドッキングステーション(HDMIケーブルとUSB-TypeCを繋げるもの)を持参すれば後は必要ありません。荷物が少ないというのは非常に助かります。(プロジェクターは持っていません)

沖縄と違い会場も人数に合わせ選び放題、使用料も安い!需要と供給の差なんでしょうね。
沖縄でちょっと設備を充実させれば「貸し会議室ビジネス」当面イケるでしょう。横浜でもセンスの素晴らしい税理士さんが運営されるようですのでやってみようかな。

顧問先を引き継ぐのはご法度?

6月2日は大阪で初めての税理士独立開業セミナーを開催。

大阪(関西圏)、なんか好きなんですよね。
人が優しいというか距離感が近いところというか。
(ど、どこも好きですが)

当ブログのみでの告知でしたがお陰様で
参加者様がいらっしゃったことに感謝感激です。

今回の参加者様は現在の置かれている状況がそれぞれ違いました。

・税理士事務所にお勤めでまさに独立開業直前のかた
・大学院へ通うかた
・一般企業にお勤め(かつ大学院へ)のかた

事前のアンケートでは以下のような質問等を預かっておりました。

・税理士事務所に勤めたことがないので漠然とした不安
・税理士登録をどの時点で行うのが良いか
・税理士事務所に勤めているが独立時に担当先を引き継ぐのは良くないことなのか

というわけで今回はこの独立時に担当を引き継ぐのは良くないことなのか。
わたしなりの考えをまとめてみました。

顧問税理士はお客様が決めること

現在、日本全国の税理士ブログ等はある程度チェックしていますが、

「ゼロスタート」
いわゆる暖簾分けというのは無しで、
顧問先ゼロからで開業される方も多くいらっしゃいます。

今回のセミナー参加者様からも「ゼロスタートのセミナーは幾つかあったのですがスタート時に引き継ぎありき!でのセミナーはなかったもので」とお聞きしました。

わたしが勤務していた札幌時代の大型税理士事務所
今も昔も暖簾分けは無し、です。

というか入社時に色々と誓約を書かされました。
そしてその誓約書の控えは本人には渡されません。

「あぁ、そんなこと誓約書に書いてあったんだ」と退職時に気付いた次第。
そこの事務所の退職時はどのみち税理士合格前、札幌から沖縄へ移住、ということもあり特段トラブルなく退職。

が、数年後、後輩の独立時は激しいバトルが繰り広げられたと後日談で聞きました。徹底したディフェンス(笑)がありゼロスタートとなってしまいましたが、いまでは人も雇用し立派にやっていますけど。

ほかの事例では、
・年間顧問料の50%を支払いきれいサッパリ独立
・結構、強引に顧問先を引き抜き裁判沙汰になった
(退職後も前関与先などへ執拗な営業活動)

というケースもあり「いや〜わたしは顧問先を引き継いでも揉めずにスッキリ独立出来ました!」このようなケースは少ないです。(わたしの周りでは)

わたしは臆病なのでゼロスタートは出来れば回避したいし、出来ません。

ではどのように担当先を引き継げたのか。
これは勤めていた事務所のお陰?かもしれません。
分析すると以下の特徴がありました。

・BOSSが顧問先に全く訪問しない      =顧問先がBOSSの顔を知らない
・担当をずっと任せてもらった      =長いところで9年ほど
・わたしが辞めたあとの後任がいない =リクルート活動の失敗

このような中での退職、多少「運」もありました。

※ 既に担当者を雇い経営している税理士はこの辺りをマネージメントしなければ文句を言ええません。サボるとこうなることもある、の見本です。

しかし、仮にわたしの後任が後を継いで訪問しても顧問先様に「前(酒井)の担当者が良かったなぁ」と言わせるくらいの意気込みで仕事をしてきたという自負もあります。

不安がなかったといえば嘘になりますが、ある程度(保守的に見積もり、半分以上の顧問先様はついて来てくれるだろうという)勝算はありました。

これを不義理だ、筋が通っていない、そのようなご意見もあるかもしれません。

ですが、わたしは退職の旨を伝える際に「長い間お世話になりました。数カ月後になりますがお陰様で一本立ちすることになりました。来月以降、事務所で後任を決めましたら業務引き継ぎで連れて参りますので」としかご案内差し上げておりません。

すると、

①「え?そのまま酒井のところで見てもらいたい」という積極的な嬉しいお言葉、

②「どうぜBOSSは来ないし、慣れた酒井以外がいまさら来てもなぁ、このままで行こうや」という、まぁ嬉しいお言葉、

③「そっか、独立するのか、残念だけど頑張ってね」と一旦、話は終わるものの数日後に連絡が入り、「やっぱり酒井で行くわ」というやっぱり嬉しいお言葉が続きました。

諸事情がある1件を除き、顧問料は前職場と同額でいかせて頂いた次第です。
ここで「値引きしますんで」というような誘導は一切致しませんでした。
安売りは自分が苦しくなるだけです。
(決算料はなぜか非常に安かった先があったので多くは値上げをさせて頂く)

結果30件中、28件の顧問先様がついてきて下さることに。

わたしが何か担当先に言いふらしたのではないか。(してないです!)

そう思われても仕方がありません。

うまく行き過ぎといえば行き過ぎです。

退職前、BOSSには、

「A社様がこちらへ来てくださることに」
「Bクリニックさんもこちらに・・・」

と進路?が決まった顧問先様の報告をする度に雲行きが悪くなっていったのはいまでも覚えています。あまり経験したくない空気・・・。

全国の税理士事務所では様々な制約をかけている事務所もあります。

・退職する旨を顧問先に伝えたらダメ
・税理士登録させてやるから独立時は暖簾分けなし

税理士業界はいつから芸能界になったのでしょうか。
外から見るとしっかりしていそうな気もしますが、
この辺りの【契約】は不備が多いもの。なかったりもします。

今後、将来の独立開業を予定して
顧問先の引き継ぎが出来そうなんだけどな〜
という方はしっかりと開業前のご準備をしましょう。

相談相手は弁護士なのか、
近くの先輩税理士か、
沖縄にいるわたしでよければわたしでも。

ほら、よくギリギリ(アウト)で相談に来られた
お客様に嫌味たっぷり伝えるじゃありませんか!

「もっと早くに相談して頂ければ結果は違ったんですけどね」と。これと一緒です。

まずは目の前の(納税意識があり、業務改善意欲のある)お客様に全てをぶつけて対応しましょう。ここは皮算用なしで!

ブログオフ会も開いてみる

少し重い記事になりました。
最後は明るく。

わたしはセミナー後に懇親会を開くようにしています。
単純にわたしが見知らぬ街で飲むのが好きなこともあります。

お酒が飲めない方でも楽しめるような配慮、
そして何時間もダラダラしないために時間制限のあるコース料理を選択します。

(今回は参加者様のお誘いでそのまま天満へ移動し2次会)

本来であればセミナー参加者だけでの懇親会…がセオリーなのかもしれませんが今回(と6/29の東京開催)はせっかくの遠征、ということもあり勝手に懇親会とブログオフ会を合流させてみました。これも自分でやっている以上、誰にも文句を言わせません(笑)

なお、今回はセミナー受講者特典として当日大阪ドームで開催していた日本ハムVSオリックス戦で(わたしが贔屓にしている)日ハムが勝ったら参加者の懇親会費用はひふみ税理士持ち、という企画だったのですが見事勝利!
セミナー前、大阪ドームまで行って応援していた甲斐がありました。
ちょうど中田翔の満塁ホームランを見届けてセミナー会場へ向かった次第です。

以上、沖縄の片隅でブログを書いておりますがインターネットというものは全国でもちゃんと閲覧できているようで大阪だけではなく姫路、京都からのご参加もあり、ほんまおおきに!です。
次は沖縄でお会いしましょう。

-ひふみ税理士の近況-

・天理→あべのハルカス→関空→沖縄へ
帰宅次第、明日からの阿嘉島&座間味島での大人の修学旅行の準備中。

コメント

  1. 藤井 より:

    税理士はサービス業。
    お客様企業が顧問税理士を選ぶ時代。
    勤務税理士は独立時にどの様な契約を締結するかboss税理士との契約なんですね。
    IT時代の今の世の中では税理士はもう必要無い時代になってきました。
    税務申告も簡単に出来るシステムがあります。
    なかなか税理士も大変な時代になりました。