観光亡国論を【税理士】亡国論と置き換えて読んでみる。

夕べは北谷町美浜で税理士業界関係者と会食
この時期は暑すぎず、梅雨入り前で雨も降らず、心地よい風が吹き・・・

5月はGWが終わると旅費も安いですし
海沿い、お店の外で食べ、飲みするには最高の季節です。

そこの店舗前には施設共通のテーブル(上記写真はその席から撮影)があり、そこでお食事を。2019年10月移行は消費税は10%になるのでしょう。

で、その共通テーブルの更に海沿いにはフェンスを越すとベンチだけがある海浜公園が新しく完成しました。テイクアウトしてここ(公園)で食べたら消費税は8%で合っていますでしょうか。

税理士関係者との会食ではこんな話もしたりします(笑)

観光亡国論を読む

観光亡国論/著者:アレックス・カー、清野由美

毎年日本国内で人気旅行先の1、2位を争う沖縄県と北海道に縁のあるひふみ税理士

3度ほど移住を繰りかえしており、
通算では北海道25年、
沖縄で約15年暮らしていることになります。

物心がついた頃から沖縄は人気旅行先でしたが、ニセコがここまでフィーバーするとは。

さて観光亡国論

昨年はバルセロナへ行き、サグラダ・ファミリアに行きました。(いまはローマ熱が出てきています)常に観光客で混んでいるとはいえ、予め日本でネットから入場予約(時間制)をし、当日はQRコードを受付で提示し、ピッ♪と簡単、スムーズに入場します。

先日訪れた台湾では、日本でいうSuicaのようなカード(わたしはEasyCard)が一枚あれば台北でも、南部の台南、高雄でも規格統一されているようでどこでも使えます。(沖縄の公共交通機関へ→いい加減、Suicaを使えるようにしましょう。県民も観光客も困っています!)

どちらも「観光客」に優しい国(地域)だなぁとつくづく感じたもの。

それに比べて近年、観光客が大量に押し寄せてきた日本

著者は江戸時代の長い鎖国を経て明治時代に開国したように、オーバーツーリズムで国のシステムを驚かし始めた今は明治時代以来の新しい開国のタイミングと論じております。

古くから日本の景勝地には旅行会社が企画した観光バスが集中してやってくるというシステムがあり、現在では同じことが観光クルーズ船でもいえます。

旅行会社が、「年間これだけ観光客を輸送しますから〜」と行政に働きかけ(お金を出させて)、公共工事をした結果、どこにでもあるような道の駅、巨大過ぎる駐車場、巨大過ぎるトイレが完成します。

もちろん、観光バスがいない時間、季節はガーラガラ。
後は維持管理費がかかるだけ。

この本でも書いてありましたがツアーで参加される観光客の皆様は、バスから降りるとまずはトイレへ駆け込みます。そして景勝地を数分眺めて・・・時間もないのでバスへ駆け込む。食事の時間などありません。現地に落とすのはバス内で出たゴミと、トイレで出した◯◯◯と、少しばかりの小銭だけ(わずかばかりの土産代と自販機のジュース代のみ)

数億円かけて施設を造ってこの有り様。
元を取るまで何百年、いや維持管理費は誰が捻出するのでしょうか。

とかく日本は観光政策が(も)下手
地方の有力者がうるさいというのもありますが。

この本の著者は自ら徳島の山奥で宿泊施設を経営し
観光業のありかたについて警鐘を鳴らしております。

わたしも沖縄(特に離島)へ来る観光クルーズ船の寄港には反対の立場です。事実、ごく一部の業者しか潤っておりませんし、大量の歩行者で道は渋滞します(歩道橋がない)
提携しているレストラン、電化製品店、フリータイムはドン・キホーテとドラッグストアにしかいきませんし。

宮古島はクルーズ船が寄港すると島内のタクシーがみなフェリーに向かうものですからタクシーを捕まえることが出来なくなります。マイカーを運転できないオジィ、オバァ達は身動きがとれなくなるという社会問題も。

国内でも海外旅行中でも構いません。
旅行中の読書にオススメの一冊。
可能性のある観光業だからこそ一緒に将来を考えよう。

税理士亡国論

観光バス(freeeやMF、税理士紹介会社)

観光客(事業者、納税者)を大量に乗せて

景勝地(税理士事務所)にやってきた

時間(期限)がないので、
サッとトイレへ行っている間に(サッと資料を渡され)

名物のたこ焼き(確定申告や法人決算書)を焼き上げる(作成する)

そこで落とすお金は決まって小銭(少額)

せっかく大きめの道の駅(事務所を建てる、借りる)
駐車場(スタッフ)、トイレ(PCや会計ソフト)を用意したにもかかわらず。

で、観光と比べタチが悪いのがその後、アフター対応が出てくることだ。

・アレのコピー出して
・コレどうだったっけ
・税務調査があるのですが
・あの減税、うちの会社でも受けること出来ましたよね

そして「後処理が面倒くさいなぁ」
なんて思っていたらもう観光バス(freeeやMF、税理士紹介会社)はその景勝地(税理士事務所)にはやってこない。新しい景勝地をみつけ(造った)たんだとさ。

過去に観光バスで訪れた大量の客はそこではトイレしか利用せず、何の物語も生まれず、感動も記憶もないものだから来年以降、レンタカーでリピートしてはくれない。

もう旅行会社(freeeやMF、税理士紹介会社)に頼るのはよそう

これだから「10年後に消える職業」だなんてマスコミに書かれるのだ。
個人的には作業をしないアドバイス型税理士は絶対に消えない職業だと自負している。

道の駅(事務所を建てる、借りる)
駐車場(スタッフ)
トイレ(PCや会計ソフト)、

は最小限で良い

広告代を払わないので観光ガイド(freeeやMF、税理士紹介会社)には載らないけれど

この景勝地(自分という税理士)を好んでくれる観光客を探そう、いや探してもらおう。

辺鄙な場所にあっても良い
小さな小さな景勝地でも良い
何の派手さも要らない

と、この記事を書いていたら胃袋を思い出したのでディナーを予約。
幸い、とある夏の日(平日)の予約をすることが出来たがもうまで空きがない、満席だ。

こんな辺鄙な場所に誰が行くのか、というくらい本当に辺鄙な場所にあるにもかかわらず。