税理士の不養生。税理士も納税に苦しむ消費税、無理なく納めるには開業時に秘訣あり


渋谷のVR PARKにて仮想モンスターに苦しむひふみ税理士。
税理士だって消費税の納税に苦しむ方が多いようです。
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消費税の免税制度が納税者を勘違いさせている

私の知る税理士で消費税の納税時期に東奔西走する方がおります。

もう一度言います。

税理士が、です。

医者の不養生とはよく言ったもので税理士でもそれはあります。
お恥ずかし話です。

正直いって甘いです(自戒の念も込めて)。

何が甘いか?それは事業計画です。
何事もスタートが肝要。
前回のブログでも書かせて頂きましたが、
「立ち上げが全て」といっても過言ではありません。
もっというと立ち上げ「前」が大切です。

大きな声ではいえませんが私も恩恵を受けている消費税の免税制度(※)
最近、独自の研究でこの免税制度に大きな問題があることが分かりました。

(※)個人なら事業を開始した日から最大2年間、
法人なら最大24ヵ月、消費税が免除される制度。
もちろん例外もありますのでご注意を。

免税の期間に本来の納税分を別枠で把握しているか

特に飲食店を経営する方に多いのが最初の3ヵ月で
だいぶ儲かっているなぁと勘違いする事です。
オープン景気で金銭感覚がおかしくなるんですね。

他にも1年目は
所得税の予定納税、
住民税、
健康保険、
これらの支払も無い、又は少ない場合が多いです。
もちろん、消費税の納税も暫くありません。

ここが間違いのスタートです。

最初から「消費税」を頭に、いや事業計画書に入れておきましょう。

方法は至って簡単(なハズ)。
特にこれから開業!という方には是非確認してもらいたい。

① 最初から税抜き処理で計算する

税理士に伝えると設定してくれます。
(税務署に提出する際には税込み処理に強制的に戻りますが)

ですから月の売上が税込みで108万円あったとしたら、
損益計算書をみると税抜き100万円に減っています。

ここで8万円減っている〜、と落ち込まないで下さい。
この100万円が本来の売上なのです。
預かった消費税がonされている108万円の売上が
いわば粉飾、架空なのです(そう思って下さい)

3年目を迎え売上も徐々に増加し、
いざ3年目(課税年度の一月目)に前期比較されて
「あれ売上減ってるじゃん」または
「全然伸びていない…」と
落ち込む経営者を何人見てきたことか。

② 税抜き処理でスタートしたら毎月の納めるべき消費税の確認

さぁ①の通り税抜き処理で事業を開始したら、
次に毎月のデータを締めたら納めるべき消費税を確認します。

方法は「仮払消費税」の残高がゼロ円になるよう次の仕訳を一本入れましょう。
(場合によっては「仮受消費税」の残高がゼロ円になるように)

「(借方) 仮受消費税 / (貸方) 仮払消費税」

そして試算表で仮払消費税がゼロ円になっている事を確かめ、
次に仮受消費税をチェックしてみて下さい。
この残高こそが、本来の納めるべき消費税なのです。
(簡易課税という方法もありますが今回は忘れて結構です)

③ ここまで来たら②の「仮受消費税」をメインの口座から引っこ抜く!

これ、出来ない方がなんと多いことか。

ここまで新規指導の際にお伝えすると、

「酒井がムチャ言い寄る」
「消費税分ね、分かってる、そのときが来たら口座振替するよ」と
かなりの割合で現実から逃げられます…
少し厳しい伝え方かも知れませんがこれが現実なのです。

この②で確認できた仮受消費税額を帳簿チェックした月のあいだに
メインの口座から引っこ抜きます。(資金移動させます)
経験上、これが最初に出来ないとなかなか後から出来ないのです。

わかっちゃいるけどやめられない、です。

ここで資金移動するとキツイよ〜、という場合
実は最初から事業計画が甘かった(知らなかった?)こと他ならない。

同じことが社会保険料(小規模の個人事業では加入しないで
済む場合があります)でもいえますので是非これから開業を
目指す方はこの点、充分にお気をつけ下さいませ。

税理士でもついつい運転資金に溶け込んで納められない、
良く聞きますので。

④ おまけ 〜 では貯め込んだ消費税相当額はどうするの?

2年、いや1年頑張ったら使っちゃいましょう!
パァ〜っと。

本気で言ってます。

最初からそのお金は「手元に無いもの」として経営していくためです。

経営するって大変です、苦労してます。
ですから頑張っているご褒美に綺麗さっぱり使いましょう。
家族のため、または趣味などへの投資に。

ここでグッと我慢して事業用には使わないように。
(本当に苦しい時は仕方ありませんが)

それでも不安という方はせめて小規模企業共済や
iDeCoの定期預金など掛金を最大限にして払っておきましょう。
いざ消費税を納税する年度になったときには毎月の掛金を減らす、
そんなイメージでキャッシュフローは変わらないように。

ひふみ税理士の場合、私は物欲が殆どないのでやっぱり旅行に使うでしょう。

– Today’s Hifumi Office –
今日はお昼過ぎから2件の訪問。
独立して気付きましたがlunchは我が家(兼事務所)で食べる
機会が多くなり、より健康的になりそうです。体も財布も笑