沖縄金融機関の近未来。琉球銀行、沖縄銀行、海邦銀行、鹿児島銀行の10年後。


倉敷市美観地区にある『大山日ノ丸(だいせんひのまる)証券』

初めてこの屋敷を通った時、この外観をみたら誰もが昔の証券会社を再現した記念館か何かと勘違いします。

玄関隣にある黒板。なにやら相場見通しを書いておりまして、いつの時代の相場を書いてあるものか・・・なんて気持ちで見たらびっくり。なんと訪ねた月の様子を書いてあるではありませんか!(昨年のGWに行ってきました。)

そうです、この『大山日ノ丸(だいせんひのまる)証券』倉敷支店、現在もこの佇まいでバリバリ営業中、かつ見事な達筆ぶり!恐れ入りました。

地方銀行の近未来。今後参考となる事例が長崎県で生まれる

長崎県では、ふくおかフィナンシャルグループのシェア、65%で承認へ!(現行シェア75%)
長〜く審査(揉めて)していましたがやっと公正取引委員会のGoサインが出ました。ただし、シェアが高すぎるとして一部貸出債権の譲渡も条件に。(全体の10%も!)

正直、公取委は何事も厳し過ぎると思う。麻生太郎金融担当大臣様も大臣というお立場から「地元が一番困る!」と怒っていましたね。あ、大臣は福岡出身ですがまさか関係ないでしょう。

この統合、我が沖縄県とは直接関係ないのですが沖縄にも進出している九州フィナンシャルグループ【熊本の肥後銀行+鹿児島銀行】にとっては長崎(には1店舗のみ)でのシェア拡大につながる大チャンス。実際に【顧客(融資先)】の譲受けもあります。

さて、九州FGの次なる統合先は筑邦銀行、佐賀銀行、宮崎銀行を予想しますが果たしてどうなるか?(「戦国時代」の武将ゲームをするよりこちらの予想の方が断然面白い)

県をまたいでの統合、一昔前なら考えられない事だったのでしょうけれど。

沖縄、人口に対して銀行が多いようですが?

さて沖縄県はどうでしょうか。

鹿児島銀行が進出してからというもの(情勢もありますが)金利もだいぶ下がったかなという印象。

ここでは沖縄振興開発金融公庫(日本政策金融公庫の沖縄版)
コザ信用金庫は外して予想してみます。

《 現在の状況 》

① 琉球銀行

② 沖縄銀行

③ 沖縄海邦銀行

④ 鹿児島銀行

以上、県内で営業する銀行は人口140万人そこそこですが4行あります。

※ 都銀ではみずほ銀行が1店舗進出中
(貸出も行っているが零細、小規模企業にはあまり馴染みがない)

沖縄の人口を考えると銀行数が多い。
いつ統廃合があってもおかしくありません。

株主構成でみると(マスコミにはほとんど出ないですが)

②の沖縄銀行と、
③の沖縄海邦銀行の大株主に
「沖縄土地住宅株式会社」さんという嘉手納基地の大地主がいるため
この二行の統合が真っ先に!と予想していましたが沖縄海邦銀行の上場話も流れてしまった今、実際のところ分からなくなりました。

というのも沖縄海邦銀行、どうも前述2グループとは別の西日本フィナンシャルホールディングスと結びつきが強い傾向がありまして、ひょっとするとひょっとします。

琉球銀行と沖縄銀行の統合はあり得ません(プライド、独禁法の関係)ので今後は、

① 琉球銀行

② 沖縄銀行

③ 沖縄海邦銀行(西日本フィナンシャルホールディングス系)

④ 鹿児島銀行(九州フィナンシャルグループ)

以上、4グループの共存になるのでしょうか。

そして琉球銀行か沖縄銀行のどちらかが、

A 地政学的にふくおかフィナンシャルグループに加わる
B はたまたもっと遠くの地銀グループと統合する

となるかもしれません。
それも相当近いうちに・・・
まさに銀行戦国時代!

最近の銀行は営業が弱い、スピードが遅い⁉

何処とは書きませんが沖縄のある銀行、
営業が弱い。審査が遅い。

とにかく、保証協会付き融資を求めてきます。
たしかに零細企業の財務体質は弱いですけど。

なんだろ、わたしも年をとってきたせいか、
交渉する銀行担当者もわたしよりも若い方が多くなって来ました。

また、銀行の融資担当者と直に会う時間も年を追うごとに減っています。

特に「直接、面と向かって質問される」時間が減っています。
なんでも電話越し。(いまだに普段、メール使用はなし)その場で決算書を見て質問されることがない!電話が悪いとは言いません。聞いていくる質問、時期、共にタイミングがおかしい。

各種資料を渡した2、3週間後

・減価償却費を留保している理由は?
・売上減少の原因は?
・◯◯費の増加原因は?

って、資料を渡したその場で聞かんかーーい!
とにかくこの5年近くで相当レベルが落ちた感じがします。

沖縄の各種金融機関様へ
(自戒の念をこめて)
このままでは内地の同業他社にやられます。

もう少し危機感をもってやりましょう!

では。