息子に事業承継→喜んでいるのはオヤジだけ。後継社長は会社の株を買った人

蛙の子は蛙

フグの子はフグ
クセのある親の子はやっぱりクセがある
(ひふみ税理士独自の解釈)

どちらも上ばかりみて足元を見ていません。
きっとこの先、コケて溺れるのでしょう。フグだけど(笑)

by台湾高雄市の公園にて

事業承継は子供へ〜は本当なのか

わたしが好きな、そして有名な実業家兼経営コンサルタントKさんはこう標榜しています。

「後継社長はナンバー2よりバカ息子

ここだけはなんとなくモヤモヤとして10年近く経ちます。
わたしはこう考えるのです。

「後継社長は会社の株を買った人

贈与してもらった、
じゃないです。

買ったです。

もちろん息子さんや娘さんが優秀で、
ナンバー2、番頭さんのいないような零細企業の場合はこれに該当しません。

ここでいう「会社」とは、
そうですね10人以上の規模の会社をイメージして頂ければ。
ザ・中小企業、です。

いまや優秀な息子・娘ほど冷静にオヤジの会社を見ています。

「見る」とは一緒に働きながらでもありますし、
働かなくとも外部から見る、ということも。

外部から見る〜というのは、

・「その事業モデルは将来も続くのか」
・「借金はどれだけあるか」
・「従業員はオヤジが辞めたあとオレについてきてくれるだろうか」など

「オヤジ!会社の決算書みせてよ」

これだけ聞ければ立派なもの。

そして特に3番目の「従業員問題」
いまは本当に誰の味方だ?というくらい従業員贔屓の法律になっています。良し悪しは別として。

件のKさんは「バカ息子は一年間、稟議書にハンコだけ押せ、新事業もストップしとけ」と仰る。

新社長になって派手に動きたい、何か実績を作りたい気持ちを抑えて従業員を安心させろ、とのことからですが、わたし、いや従業員からすると「能力あれば動くべき」なんですよね。もっと稼いで給料を上げてくれ!と。

そもそもコンサルタントの言いなりになる新社長ってどうなんでしょ。

「ナンバー2よりバカ息子」

実はこれ、事業承継コンサルを受注するキラーフレーズ

このセリフをいうと先代社長が「お、オマエ(コンサルタント)は俺の気持ちを分かっている!」ってなるんですよね。

あ、内緒ですよ、全国のコンサルタントから怒られますから。
(わたしはコンサルタントという言葉は好きではないし、名乗っておりません。所詮、南の島のしがない税理士)

というわけでわたしの持論は、

「後継社長は会社の株を買った人

「社長、わたしにこの会社を譲って下さい!」

これをナンバー2(息子・娘でもOK)に言わせるくらいの会社をつくりましょう。

「オヤジ、会社の株を贈与してくれよ」

こんな寝言を言うドラ息子がその会社を永続、従業員を幸せに出来るとは到底思えません。

以上、後継社長は会社の株を買ってくれる人。
こんな考えもあるのです。

付録〜税理士事務所編

わたしは税理士事務所に就職をしようとしている若い学生にこうアドバイスしています。

「所長の息子(娘)がいる事務所にだけは絶対に行くな」と。

この業界人なら誰しもわかることですが顧問先は基本、担当制。

そこに所長の息子(娘)がいれば彼(彼女)は優良顧客ばかりを担当することに。
そして番頭さんほどやっかいな顧客を割り当てられる。

のにもかかわらず、給料は息子が2倍。
労働時間・気苦労は番頭さんが2倍。

稀に息子まで担当を持たずに管理職!

なんていう超絶ブラック税理士事務所がありますがこれはもう論外。

顧客のため、

ではなく所長家族のために働いているようなもの。

こう書くと「うちの息子は事務所に入れない!」と反論する先生もいるかも知れませんが所長の息子が他所(同業)で働いている限り、そこの従業員は「いつか息子が来るものだ」と待ち構えているものなのです。誰も信じていませんから。

入所時の面接でなにか質問はありますか?と聞かれたら絶対に確認しましょう。
これで嫌な顔をされたらしめたもの。そこに入らなければ良いのです。
ね、とっても簡単な見分け方です。

-ひふみ税理士の近況-

・今月からとある2つのメルマガが届かない(迷惑メールにも届かない)という現象がおき調査中。どうやらGoogleに問題が。

・元同僚が面白い事業(◯偵)を始めるということで興味津々。どこかでご一緒出来れば。今後も連絡下さい(笑)

・「続々・税理士のための百箇条 − 実務と判断の指針(3)を予約