納税者(沖縄税務署エリア)の声を聞く〜確定申告会場、用紙はたしかに不親切。

The venue for the tax return was certainly not kind

今回の(も?)申告会場は確かに親切ではありませんでした。

「酒井さん、あんたも応援行ったね?今年はヒドイよ、みんな文句垂れていたよ。もう来年はわざわざ納税しにあの会場まで行きたくと言っているよ」

こうつぶやいたのは、本日確定申告資料をお返しした沖縄県内中部にお住まいのとある地主様

沖縄税務署エリアはこんな感じ

なぜ税理士に頼んでいる地主様が申告会場の様子が分かるのか?

それは周りに一般納税者の友人が多くいるからだ。
またこの地主様の奥様も税理士に依頼するお金もあるのですが、あ・え・て税務署とはこんなものだという感覚を忘れないため、わざわざ毎年出向いています。この地主様もご一緒に。

今回は3月のとある上旬に申告会場へ
10時前に行き→停めていた車に戻ったのが14時ちょっと前
やっぱり混みますね。

この日本の南、沖縄税務署エリア(沖縄県中部)
実は人口に占める納税者の割合が全国でもトップクラスなものですから申告期間中は常に混み合っています。(ってこれは全国同じか)

トップクラスの理由
それは軍用地主が大勢いるから。

以前に軍用地の件でチラッと書いた読谷村も沖縄税務署管轄

そのときの記事はこちら
沖縄(地方)の税理士は土日対応するだけで簡単に食べていけるのは本当です。

沖縄の中心都市、那覇市にももちろん軍用地主は大勢いるのだが中部エリアはその比ではない。

全国でも色々と有名な普天間基地(我が家から目と鼻の先、ですがうちのマンションはオスプレイの飛行エリアではないので騒音なし)、そして極東最大の米軍基地嘉手納飛行場(及び弾薬庫)が存在する。

通常、米軍基地の所有者は国や県・市町村なのですが、沖縄だけは戦後に強制接収された歴史があり私有地も多い → そして毎年地代が上がるため確定申告が必要な方も増加する。

また収入が軍用地だけの場合、申告書も簡易なものですから税理士に頼まず→自分で申告会場へ行く、というケースも多いです。

※ この軍用地→相続税の小規模宅地等で面白い事例があり、所有する軍用地の航空写真を役所で取得し、その土地に米軍施設が少しでも被っていると「貸付事業用宅地等」として50%減額が出来、被っていなければ適用なし…というもの。相続税の税務調査のたびに調査官に質問していますが今日までのところ腑に落ちませんが条文を読み解くとこんな結果に。

と、まぁそのくらい誰もが欲しい?軍用地

僕はいまのところ行う予定はありませんが(笑)ノートPCに電子申告ソフトを入れ、Wi-Fiルーターをポケットに軍用地主様のご自宅を朝から晩まで回りながら軍用地専門で確定申告を受けるという税理士もいつかは出てくるのでしょう。

納税者様の初期設定をし、2年目以降なら軍用地と年金だけの場合、実は…5分で申告書&決算書の作成+電子申告も可能ですから多少、確定申告料金を下げても効率よく受注すれば勝算はあります。

あ、一般の税理士は5分で出来る!なんて絶対言わないですけど、可能です。

申告会場、申告用紙はココが不親切!

注意
以下は愚痴ではありません。
要望です。
そこだけお間違いなきよう願います。

① お年寄りが多い申告会場に階段しかない

沖縄税務署では小さくこの時期に対応しきれない!
ということでわたしが税理士登録をしてから3年連続で応援に行っているのがこちら沖縄商工会議所です。※この確定申告時期に税務署に行っても対応してくれません。

減価償却は終わっているだとう?というくらい古い歴史ある建物

いま沖縄市では1万人収用の多目的アリーナの建設が始まっていますが。
物事には順序というものがあります。

コリンザといい
ミュージックタウンといい
(どちらもどうしようもないくらいの税金が補填されたハコモノ)

どうしてこう沖縄市はお金の使い方が下手なのでしょうか。

また、沖縄税務署も税務署です。
このエレベーターもエスカレーターもない建物にお年寄りが多数押し寄せるのをわかっていてここを借り続ける。(あったらスミマセン。わたしは見かけたことがない、納税者も使っていない)

そりゃ納税者から不満も出てきます。

僕も数年前に盲腸の術後、歩くのがこんなにも大変なのか
と苦労しましたがご年配の方からするとわざわざ2階まで登り
下書きをして、今度は1階まで降りてPCへ打ち込みだなんて・・・
このマカオタワーからバンジージャンプするくらい大変なはず。

そこで以下の提案

・来年から会場をイオン北谷で行う→理由:駐車場が広い、交通の便も良い

・(沖縄税務署管内の)各市役所に税務職員を派遣し、市町村役場でも所得税の確定申告を受けつける。国税職員をヘッドに役所の方ももともと住民税の申告は受けているのですからサポートしてもらえば充分に可能。あとは変な法律が邪魔するのか。

・確定申告を1月1日(実質は4日)から受け付ける。

・そして申告日に応じて税額の控除をやってみる。ピーク分散目的

→納税者も運営側もストレス解消
→ただ期間を延ばしても人は最終日に押し寄せるはずなので、
昔あった電子証明書等特別控除(税額5,000円控除)ではないですが申告日に応じて税額控除の早割り制度の導入を!

こういうととりあえず出した後で修正の場合は?
とか言ってくる輩もいますが実証実験です。
納税者の行動データをとりたいのでまずは単年のみでも構いません、なんでもOKとする。

例) 1月中申告で税額3%控除、2月中で1.5%控除、3月控除なし。消費税のポイント還元も良いがこちらも面白いと思う。それこそAmazonやGoogleに依頼してみよう(笑)

② 申告用紙、記入欄が小さい、記号が変?

僕も40歳になったからでしょうか。
申告用紙の記入欄が年々小さく見えてきます(笑)

なんといいましょうか、
すべてびっしり書いて狭くなる、
ならまだ分かりますが95%の方は使わないでしょ?
という空欄もかなりある、あの用紙。

実際、応援中に来場者に良く言われるのが施設老朽化の不満と、ここなんです。

僕はそのたびに
「あの黄色いジャケットが税務署の職員さんなのであの方に言ってください」
と案内しています。いや本当にいい加減見直しをしましょう。

まずは、青色決算書と白色の収支内訳書を分ける必要がない!
一番上に「青か白」マル◯を付ければ済む話。

次に収支内訳書の記号。
①〜順に行きながら、なぜ「その他の経費」からイロハニホヘト?
で、その合計が⑰って、僕らは出来ますが素人が電卓叩くとき絶対間違いますから。普通に①から数字を続けましょう。

この辺りは図解・動画で解説するともっと伝わると思いますが最近動画熱は冷めました(笑)

③ 誰でもPCを触れるとは限らない

今回、納税者の一番の不満がここ!

下書きを完了したあと1階のPCの前にいき、従来でしたら後はスタッフが数値を入力してくれたのですが今回は「基本、納税者が入力」というものが徹底されたようです。
(僕たち税理士は2階の下書きコーナーにいるので下の様子が分からず)

件の奥様も「今年は助けてくれなかった」と嘆いておりました。
(どうしても入力方法が分からないとお願いし、しぶしぶ打ち込みをしてくれた、とのこと)

僕もPCが触れたらどんなに便利か分かりますし推奨していますが、
それを一度も触ったことのない方に「数字を押すだけですから」と言ってもねぇ…

どうも税務署の対応を見ているとこの辺りが改善される様子はないようです。
さて、どうしましょう?

書いてもらったものをスキャンして
そのまま数値が取り込まれ→電子申告ができる
こんなアプリの開発でしょうか