あの人(顧客)はいったいどちらに進むだろうか・・・
担当者が税理士事務所を退職→その後の進路は?
最近は「退職代行」なんてサービスもメディアで良く見掛けるようになりましたが税理士事務所の職員が退職後、どんな進路を歩むのか。ひふみ税理士が見てきた中ではおよそ次の5つに分けることが出来ます。
① 税理士資格を取得して独立
② 担当先からヘッドハンティングされる→財務部長、総務部長、経営企画室長なんて肩書がついたりします。(北海道時代、担当先の役員に就任し報酬が一時期3倍になった先輩もいました)
③ 税理士ではないが別事業で独立(コンサル、保険代理店などが多い)
④ 嫌気が差して別業界へ転職(最近は入社して半年もせずに退職、が非常に多い)
⑤ 他所の税理士事務所に移籍(転職)
というわけで今回はここ数年、周りで実際に起き、観察してきた「⑤ 税理士事務所の移籍(転職)」についてピックアップしてみます。
6割前後のお客は「事務所」でなく「担当者」についていく
担当者(業界では「監査人」などと呼び顧問先を直接みる職員のこと)を雇っている世の税理士先生方はドキッとするかもしれません。
たとえばこんな担当者。
運良く大型の総合税理士事務所に入社。
約2年もあれば飲み込みの早い担当者は様々な経験を積み上げかなりの戦力に育っていきます。(そういえいば税理士登録の実務経験も2年縛り)自分で顧客も開拓、紹介なども受け、銀行交渉も一人で出来たりします。
その頃には自分の能力の上昇ペース(実際この時期が一番伸びる!)と「給与」の昇給ペースに「ズレ」を感じ、賢い方を中心に「転職」を考えていくもの。
事実、この3年間でも2名(共に沖縄、知人男性)の優秀な税理士事務所職員が所属の税理士事務所を退職しその後、別の税理士事務所へ就職しました。共に「税理士資格」はお持ちではなく。退職理由は千差万別。まぁ色々あるようです。
そして、ここで知って頂きたいのが独立でもないのに担当顧客の半分以上が彼らについていったことです。(彼らの名誉のために付け足し→決して引き抜き行為ではなく、顧客が「あんたについていくよ!」と仰ったのです)その仕事ぶりを知っている僕からするとなんら驚くことではありませんが。
なお、僕がいう担当者とは「顧客のことをちゃんと考えている、見ている担当者」です。
先の二人は良く動いていたんですね。過剰サービスではないかと思うくらい(無償で)銀行と金利交渉を行ったり、顧客の採用面接時のお手伝いをしたり、社労士のいない顧客には色々な書類の下書きなども行っていたようです。また、社長の良き話し相手(愚痴聞き?)として酒の席にも呼ばれることも頻繁に。
彼ら、彼らの所属していた税理士事務所の特徴と致しましては、
① 担当者変更が一切ない
② 顧客とBOSSがお会いしたことがない
③ 二人共、顧客の紹介を多く受けていたが給料が全然上がらなかった(給与規定が曖昧)
など、です。
僕は控えめに「ついていった顧客は6割前後」と申し上げておきます。
この仕事、税理士業は究極のサービス業だと考えているんですね。
ですから担当者を変えるのが顧客のためか?と問われると答えに困ります。(反対にさっさと変えてくれ、なんていうケースもあるでしょうが)
そこで僕なりの答えは「税理士がずっと、それこそ誕生から墓場まで顧客を見守る。所得税から法人税、そして最後に相続税。」(先方から変更要請があればそれはそれで仕方ありませんが)です。
以上がひふみ税理士が担当者を雇わない理由のひとつ。
じゃんじゃん担当者を採用する色々な事務所の広告をみての一言でした。
-沖縄で働く女性税理士ブログの更新-
-ひふみ税理士の近況-
・北海道の友人、台風男改め地震男が奇跡的に台風25号をかわして今年3度目のチャレンジでようやく沖縄に辿り着いたということでこれから晩御飯を食べに那覇まで。
【告知】2018年12月の最後にセミナー開催します☆
開業前後や事務所を借りながら悩める税理士さん又は知人にそのような税理士さんがいらっしゃれば是非お声がけください♪勇気をもってスタート、リスタートができる!そんな企画をご用意させて頂きました。
【お知らせ】冬の沖縄で2018年12月末、税理士の「自宅兼事務所開業セミナー」を開催。
※ この度、税理士業以外の方からも嬉しいお問合せがあり(今回はお断りさせて頂きましたが)、「自宅兼事務所」は税理士業以外の方にでも興味のあるテーマなんだと改めて知りました。2019年、別の機会で実施致しますね。