税理士が顧問解約するとき、顧問料を値上げするとき、値引きを考えるとき。

レストランのメニュー、価格の場合

通常のお店であれば売り手と買い手の間にミスマッチはありません

(これだけ手間暇かけたので高くした)
(沢山具材が入っている、大盛りだ!だから高い)

メニュー(特に写真があれば)に一行ぐらい説明を書き足せばそれでOKです。

(◯◯を特に売りたい!などという場合は別途ノウハウが必要ですが)

その点、税理士の顧問料は?

わたしは未だに値決めは難しいと考えていますし、
お客様も良く分からない、
というのが本当のところではないでしょうか

税理士が顧問契約を解除するとき

本日、某税理士事務所に勤める友人と自分の担当先に訪問しました。担当先の引き継ぎで、数ヶ月前にこちらから顧問の解約をお願いしました。

昨年秋にも同様の案件があったのですが、理由は担当先が大きく成長されてしまったからです。

どんどん拡大されていく。
本当に素晴らしいし、嬉しいこと。

ところが従業員数も急激に増え、打ち合わせ事項も増加、それに比例し訪問した際の滞在時間もどんどん増加…

途中、値上げも実行しましたが決算を迎えるにあたり潮時かなと。

引き継いでくれる税理士事務所は大型で今後は2名体制で担当して頂きます。

小規模な税理士事務所は顧問先様と喧嘩しなくても(笑)、時間、マンパワー等の関係で顧問が続けれない場合もありえます。ここで踏ん張ることも出来ますがわたしは”時間”を買いました。

益々の商売繁盛願っております。
そして大型税理士事務所様、後は宜しくお願い致します。

税理士が顧問料の値上げを考えるとき

わたしはタイミングを見計らってその都度お願いしていきます。時期がズレてからのお願いは難しい。

過去、勤務時代から振り返ってみてこんな場合に値上げを依頼しました。

・業績が拡大し業務量が増加した
・海外取引が始まった
・会社が社保に加入した
・個人事業者が法人成りした
・定例面談以外の呼び出しが「定例」となった
・電話、メールの問い合わせが増加した
・難しい質問が増えた(本当に難しい案件もあればグレーゾーンとか。ブラックは解約申し出)
・経理担当者が退職し、次の担当者が未経験者だった(担当者が不在になった→入力代行はやらないのでこの場合は解約を申し出)
・事務所を引っ越し、遠くなった
・社労士との契約を解除した(=こちらへの相談が増える)
・固定資産の売買が繰り返される
・社長以外に説明・受け答えする人が増えた(役員、コンサルタントなど)
・会計ソフトを弥生会計からfreeeに変えた(後述参照)

もう一度いいますがタイミング

税理士業界の方も、税理士に依頼している方もこんなことが値上げにつながるのかと感じて頂ければ。

税理士が顧問料の値引きを考えるとき

滅多に無いです

税理士に依頼されている方、期待させて申し訳ございません。

この先消費税関連だけでも、
・消費税軽減税率の導入(2019年10月以降)
・インボイス制度の導入(2023年10月以降)

税理士の作業が増えることはあっても減ることは無いからです。
これは社労士業界も同様。どんどん色んな法律が増えていますので安くなることはないでしょう。

また、大型税理士事務所の場合は人件費も高騰していますのでやはり簡単には値引きしないでしょう。稀に相場よりも極端に低い顧問料をネットでみますが、それにはやはりワケがある。お気をつけを。

そして最近では「freeeやマネーフォワードにしたら安くなるんでしょ?」と聞かれることがありますが都市伝説というものです。

freeeやマネーフォワードにすると入力する側がラク、時短になるのであって税理士側の負担は変わらないのです、いや修正に時間がかかりわたしは「値上げ」を考える。(ピタ一文、手直しする仕訳がない!という場合は別)

「どうしても値引きは無理か」

なかなか難しいところですが、以下のようなケースであれば値引きを検討するかもしれません。

・訪問・面談回数を”毎月”から”隔月、3ヶ月に1回”などへ減らす
・入力担当者が簿記を習いレベルアップ(手直しがない!という事業者様は税理士に好かれます。目指せ税理士レス!)
・新たに社労士と契約する(税理士の負担が減る)
・税理士事務所の近くに引っ越す(移動時間も料金に含まれています!)
・グレーゾーンと分かっていながら質問しない
・事業で使う口座を半分以下に減らす
・現金残高を必ず合わせる
・法人の場合「役員貸付金」勘定が無い、また都度精算する

税理士から値上げをお願いされることはあっても、「店舗を閉めた、事業縮小した」などと明らかな場合を除き、税理士から値下げしてくることは稀。

今の税理士を変更したくはない
だけど今の税理士顧問料はもう少しだけ減らしたい

そのようなお気持ちの方は以上のタイミングで顧問税理士さんにお願いしてみるのも良いかもしれません。

そのとき、ムスッとした表情をされたら思い切って税理士を変えましょう(笑)

何事もタイミング、です。