12歳が書いた税理新聞の解説補足、最終編!
〜前回までは下記の2記事〜
【1】12歳が本気で調べた税理士という職業の概要はこちら
【2】税理士になるためには?気になるお給料の話はこちら
税理士の「よさ」と「大変さ」
・税理士の良さ
仕事を通して困っているさまざまな人の手助けができる
たとえば先週。
2018年最後に税務調査を受けた法人顧問先様の手元に「更正決定等すべきと認められない旨の通知書」というものが届きました。(僕は「是認通知書」と呼んでいます)
※顧問先様の承諾を得て掲載しております。
どんな内容だったかというと調査対象となった事業年度(3期間)、全ての税目において税務処理がパーフェクト!
この通知書、税理士事務所の運営者(ようは税理士)でも全期間となるとなかなか頂くことができない人もいるのですが、それをあっさりと獲得。個人的にも嬉しいです。
税務調査、納税者様が不安になる時に一緒に立ち会い、わずかばかりのフォローをした結果の通知書。決してお金では買えない喜び。こんな時に税理士をやっていて良かったなと実感します。
なお、写真の額縁は顧問先様が用意したもので、税務署から送られてくるものはペラペラのA4用紙一枚きり。
日本のお役所は大変忙しいようでこの税務署長のハンコ一つを押すのに約2ヶ月もかかります。(実話)
というわけで税収も今以上に必要になるそうですよ。
※ おまけ〜「更正決定等すべきと認められない旨の通知書」で検索してみると、この税理士ブログ以外にも一般民間企業、つまり自社に税務調査が入ったけど「うちは何も指摘事項なくクリーンな会社ですよ〜」とアピールされている会社のブログが出てきます。
わたしも、顧問先様に自社HP(求人ページなどに)にこの通知書をアップし、クリーンな取引先及び人財が集まってくるようにしてみましょう!とアドバイスする。
税金を通して国の発展を支える
支えたいんですけどね。
件のA4通知書一枚に2ヶ月もかかるとか、2019年10月からの欠陥だらけの軽減税率だとか、納めるものは納めますから、もう少しキビキビお仕事を、そして一般納税者を混乱させないようにして頂きたい。いまのところ「税理士の良さ」とは言い難い。
・税理士の大変さ
税金の申告を誤ると信頼を失う
本当です。
どうしても国や、県、市町村に提出するものは一円単位までちゃんと計算しなければなりません。これは仕事の性質上、仕方のないこと。いまは慣れたけど最初の数年はもうイヤで嫌で(笑)
仕事の時だけはきっちりしよう!
と考えて普段の生活を疎かにすると、仕事をするたびにストレスが溜まっていってしまう。だったらシンプル考え普段の生活からしっかりする!(反対に習慣化したらそれが当たり前になるので一円単位まで計算するということに一切のストレスがかからない)
ここがポイントでそれが出来ない方は数年内にこの業界から消えていく。
税理新聞にも書いてある通り
それこそ「確定申告が終わった直後」
まさに今の時期に(徹夜が重なり)燃え尽き症候群に
なってしまう方も残念ながら未だにいます。
そして…休む間もなく3月決算業務の足音が聞こえてくる。
税理士というか税理士を目指す方にいえることですが、
ここで夏の税理士試験を諦めてしまう方もチラホラ…
従来業務型の税理士事務所にお勤めの場合、この時期をどう過ごすか?
人生の大きな分かれ道になるといっても過言ではありません。
税理士の一日、一ヶ月はどんな感じか
このモデル税理士は独立していない、それこそ大型税理士事務所にお勤めの方(想像ですが)
というのも、独立していれば(少なくとも僕の場合は)毎日同じタイムスケジュールになることはありません。
それは自分で決めるから
誰も決めてくれないから
です。
朝起きる時間もバラバラですし
夜眠る時間も一定ではありません
それは顧問先様への訪問日なども同じ。
訪問時間帯に「いつもの時間」はあるにせよ
今月はA社→B社→C社の順に訪問したけど
来月も同じ順序で訪問するとは限りません。
いつもはある日の午前でA社、次の日の午後にB社、とあえて別の日に訪問することもあれば、
いまこうして県外に出てきているように沖縄滞在日数が少ない月であればA社&B社を一日で回ることだってします。
月の前半はなんとなく暇で
後半はなんとなく予定が埋まる
これが南の島のいち税理士の本音です。
顧問先様の業績確認、経営状況をヒアリング〜というものが未だメイン業務なものですから、どうしても顧問先様の「月単位」の業績が固まる中旬以降に外回りが集中してしまう。
月の前半は主に決算作業をやってるよ!
なんていう同業もいますが、僕は予め前半に何かしらの予定を(勝手に)入れていくので決算作業も中旬から並行して行わなければならない。こうやって少しだけ自分にプレッシャーをかける。
ただ、これが良い流れに。
すると前半は驚くほど(特に一週目は)「やることがない(笑)」ということに気付き、お陰様で毎月、旅行(今後は県外でも仕事をつくる)に出かけることが出来る次第。
税理新聞を制作してくれたR君へ
結びに
R君が将来、
税理士になるのか
それともなにか事業をおこして経営者になるのか?
それは君自身も、お父さん、お母さんも分かりません
ましてや僕なんかだと全く想像もつきません
まだまだ12歳
可能性しかない
これから色々なものを見て、聞いて、体験して
その中から幾つもの素晴らしい職業を見つけるでしょう
ですから「税理士になって!」と、なんかいいません
ただ、君が12歳の時に書いた「税理新聞」
これはとっても素晴らしいものでした。
気付きを与えてくれてありがとう!
次は15歳
中学生を卒業するころにこの続きを
制作してくれたら僕は嬉しい